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赤松 幹夫*; 藤井 貞夫*; 文沢 元雄; 功刀 資彰; 菱田 誠
Proc. of the 2nd JSME-KSME Thermal Engineering Conf. Vol. 1, p.1-7 - 1-12, 1992/00
流体物性値の温度依存性を考慮した、一般曲線座標系を用いた3次元熱流動解析コードを開発し、閉空間内置換流に関する実験体系へ適用した。この解析コードの特徴は、運動量保存則の離散化において流速ベクトルの反変物理成分を従属変数とすることにより流速成分と圧力の格子点が合理的にスタッガード配置されスプーラス誤差が排除されること、また反変物理成分による離散化方程式への変換にKarki-Patankarによる手法を用いることにより煩雑なテンソル代数の操作を回避している点である。この解析コードを高温プレナム、低温プレナム及び連結管より構成された閉空間内置換流へ適用した。その結果、実験において連結部に生じる不規則な流動現象が再現できることが示された。
小林 順; 上出 英樹
PNC TN9410 91-227, 16 Pages, 1991/07
ドイツカールスルーエ原子力研究所(KFK)で行われたタンク型高速炉の水流動モデル実験装置RAMONAを用いたスクラム過渡自然循環試験をAQUAコードで解析した際、解の発散が生じ計算不能となった。この時、圧力方程式の解法をICCG法からPSOR法に切り替えることによって計算を継続することができた。本報告は、ICCG法において計算不能となる原因を解明すると共に、PSORR法によって得られた結果の妥当性を明らかにするものである。この種の解析おいて、計算不能となる原因は密閉空間における体積の減少(シュリンケージ)によるものと考えられる。そこで、密閉空間の単純なモデルを用い、温度変化を伴う過渡計算を行った。又、シュリンケージによる問題を避けるため、出口の形で開放空間を設けたケースについても解析し、両者の比較を行った。これによりICCG法の計算不能の原因を究明し、PSOR法の結果の妥当性を評価した。解析の結果、ICCG法では、密閉空間の設定そのものによって計算不能となること、シュリンケージする問題であっても温度境界条件を工夫した出口を設ける事によりこれと等価な計算が可能となることが明らかになった。一方、PSOR法では、体系が密閉であるか開放であるかによらず計算が可能であること、その結果はICCG法による結果とほぼ同一であることが明らかとなった。